(出典:https://www.big-vision.co.jp/news/2019/02_net_ordersuit/)
【セール情報】東京のオーダースーツ店のセール情報まとめ(2019年1月~3月)でも追っていますが、定期的にWeb限定で高級生地がお手頃価格で放出されるビッグヴィジョン。
応募3回目にしてついに当選しましたので、当選内容はもちろん、ビッグヴィジョンでオーダーすると、どんなスーツが仕上がるかまでご紹介したいと思います!
ビッグヴィジョンが取り扱ってるオーダーの全容については、既製品より安い!ビッグヴィジョンでのオーダースーツ攻略をご覧ください。
目次
当選内容
(出典:https://www.big-vision.co.jp/news/2019/02_net_ordersuit/)
今回は通常¥88,000で提供されているゼニアのトロピカルが¥49,800という破格で放出されるイベントでした。
普段からブランド生地が比較的安価に作れるビッグヴィジョンですが、ここまでの破格はWeb限定企画の時だけ!
ビジネスでも使える無地のネイビー、グレーやフォーマルで使えるブラックはもちろん、ウィンドウペーン柄の生地も用意されていました。
比較的落ち着いたウィンドウペーンであったため、今回の生地はいずれもビジネスで着やすいラインナップになっていたかと思います。
本音を言えばトロフェオの回で当たりたかったのですが、そう上手くはいかず(笑)
とはいえ、おかげでエレクタ、トロフェオ、トロピカルとゼニア生地の経験を増やすことはできてます!笑
エレクタとトロフェオは以下のテーラーレビュー時にご紹介しています。
エレクタ:【レビュー】グローバルスタイルでSUITSのハーヴィー系スーツを作ってみた感想
トロフェオ:【レビュー】直営を再現!銀座SAKAEYAでゼニアのスーツをオーダーしてみた感想
オーダー内容
ざっとまとめると・・・
こんな感じでオーダーしました。
生地は春夏用なのに、なんで裏地を総裏にしてるの?と思う方もいるかもしれませんが、正直裏地の一部があるかないかで、暑さは変わりません。
というわけで、私としては型崩れのことも考え、総裏にしています。
ここまで標準仕様で、価格はなんと¥49,800!!!
私はオプションとして
を加えたので+¥6,000になっています。
勿論、それぞれオプションとして乗せたのには理由があります。
まず、キュプラを裏地に使ったのは、ポリエステルと違い吸湿性のある素材にすることで、春夏に熱がジャケット内に籠るのを防ぐためです。
総毛芯は型崩れを防ぐため、水牛ボタンは、ゼニア生地の高級感に劣らぬ質でバランスを保つため、ピックステッチは丈夫さに加え、モデルとして選んだイタリアの雰囲気を保つためです。
ビッグヴィジョンのイタリアンモデルはフィレンツェをイメージしたモデルですが、イタリア(特にナポリ)の仕立てについては、オーダーを100倍楽しむ!王様の仕立て屋に学ぶ本場のナポリ仕立てでご紹介していますので、是非ご覧ください。
さて、残りのお台場仕立てについてですが、正直、どうでもよかったんですよね。
ただ前述のオプションが全てセットになって¥6,000と個別に頼むよりおトクだったため付けました。
そんなわけで結果、総額で¥55,800となっています!
絶対額で見ると決して安くはありませんが、ゼニアのスーツとしては間違いなく破格です。
仕上がったスーツのご紹介!
まずは恒例のブランドの証明(笑)
久しぶりにゼニアの生地で仕立てましたね。
ゼニア生地に詳しい方はご存知かもしれませんが、ゼニア社の正規品を取り扱ってるテーラーだと、えんじ色のロゴになるのですが、こちらは青色。つまり、並行輸入品の生地だということが分かります。
まあ雑学レベルの話で、だからといって偽物というわけではないので心配はありません!
仕上がったスーツ、正面から見るとこんな感じです。
少し袖丈を詰めても良いかもしれませんが、いい感じです。
春夏生地ということもあって、総毛芯にしていても着ていて軽いです。
横から見るとこんな感じです。
あれ・・・?割とシワが目立ちますね。。
袖の後方にシワが寄っており、肩の位置が私に合ってないことがわかります。
あとは袖山に横報告のシワが入っており、私の身体に対してスーツが小さいことが分かります。
パンツについても同様に横ジワが入ってしまい、履いていて少々キツさも感じます。
この辺のサイズ見極めはあなたはなぜ残念なスーツを購入してしまうのか?一流を作るスーツとはでご紹介していますので、ぜひご覧ください!
実は、私の自身反省点もあるんです。
以前紹介したZerbinoのワンプリーツのパンツ、凄く気に入ってたのですが、「もう少し絞ってもいいかも」と感じてしまって。
今回ビッグヴィジョンでオーダーする際に、Zerbinoをベースに少し絞ってもらっていたんです。
結果、キツくなるという(笑)
ただ、絞ったからこその気付きもありました。
同じくぴったり目で作ったOnlyのミニマルオーダーは、足が自然と前に出るような履き心地だったんです。
一方、ビッグヴィジョンについては、単純にピタっと膝の引っ掛かりを感じました。
型紙時点での差なのか、アイロンワーク等の仕立て時点での差なのかは分かりませんが、素人が履いて分かるレベルの差はあります。
とはいえ、これは飽くまでパンツの話で、ジャケットは特に違いを感じませんでした。
後ろから見るとこんな感じです。
ここでもやはり、横シワが気になりますね。。
こちらにこれまでの各テーラーのスーツのオーダー結果をまとめていますが、2019年3月31日現在、過去最大のツキジワが入っています。
私が猫背だからこそ出るシワなのですが、ビッグヴィジョンの体型補正では直せなかったようです。
ちなみに細かい部分に目をつけると、襟はパーツを2つのパーツを縫い合わせて作られた二枚襟でした。
襟の作りは首の吸い付きに直結する為、本来アイロンでじっくり人の首の形に合うように曲げる工程が必要です。
しかし、この二枚襟にすることで簡単に立体感が出るため、人手のアイロンワークをカットでき、コストが抑えられるんです。
その代わり首への吸い付きは、あまり期待できなくなるんですよね。
首(正確には第7頚椎)に吸い付いていない為、重めの生地を選ぶと重さがのしかかります。
ビッグヴィジョンでダブルにすると、スナップボタン留めになっています。
目立ちはしないものの、スナップボタンだと見栄え的に良くないので、個人的には糸留めの方が好きです。
が、スナップボタンの方が外せる分、折り返しに溜まったホコリ等をブラッシングしやすいというメリットもあるので、ここは好みの問題でしょう。
オーダー時のポイントとビッグヴィジョン の位置付け
さて、ビッグヴィジョンの特徴とオーダー時のポイントをお話します!
まず、良いスーツとして押さえるべき重要なポイントは①フィッティング、②生地、③仕立ての3つです。
ビッグヴィジョンは②の生地、特に高級ブランド生地でもお手頃価格で仕立てられる事に強みがあると言えるでしょう。
詳細は後述しますので、まずは①のフィッティングからご説明します。
ビッグヴィジョンでは、イージーオーダーを採用しており、元ある型をベースにしつつも、体型補正を入れ、身体にフィットさせます。
・・・が、今回の結果を見るに体型補正はあまり期待できないかもしれません。
ジャケットはラペル幅、胸周り、胴周り、着丈、アームホールの大きさを調整できます。
パンツは裾丈の調整、ウエスト・ヒップ・膝周りの調整等が可能です。
②生地については、今回のWeb限定企画はもちろん、平常時でもお手頃な価格で高級ブランド生地で仕立てられるのが◎
5万以内でもイタリア生地のTollegno等を選べますし、5万台後半であれば、MINOVAやドーメル、スキャバルの生地まで選べます!
また高頻度でセールを実施しているため、タイミングを合わせれば、狙った生地でさらにお得にオーダーすることもできます!
平時の各生地の値段は既製品より安い!ビッグヴィジョンでのオーダースーツ攻略をご覧ください。
③の仕立てについては工程別(採寸⇒型紙選出&微調整⇒カッティング⇒縫製&アイロンワーク)にもう少し詳細に見ていきましょう。
採寸については、オーバーバスト(腕も含めた胸周り)、胸周り、胴回り、尻周り、総丈、袖丈、ウエスト、腿周りあたりを測って頂きました。
私の場合、パンツのサイズを手持ちの物に合わせてもらったので、パンツについては本来裾丈を測ったりすると思います。
次に、型紙選出&微調整については。イージーオーダーですので、既に用意されたものの調整になります。
生地のカッティングは、イージーオーダーの為、採寸・体型補正結果に合わせて規格通りに裁断されます。
フルオーダーで技術あるカッターが対応する場合は、人間の身体の動きや体型の変化も勘案した裁断を行いますが、そういったことはさすがに期待できません。
縫製は今回のような高価格のスーツの場合は、青森の工場でマシンメイドで仕立てられています。(3万台やそれ以下のスーツは中国縫製となっています。)
簡略化された二枚襟での仕立て等を見るに、価格の通りの標準的な仕立てかと思います。
・・・というわけで、ビッグヴィジョンのオーダーの特徴をまとめると、
かなと思います。
ビッグヴィジョンのオーダーはどんな人向き?
ビッグヴィジョンでのオーダーに向いているのは、
かなと思います。
グローバルスタイルや麻布テーラーをご紹介した時と内容が似ていますね。
グローバルスタイルと麻布テーラーどちらと比べても、ビッグヴィジョンの方が採寸は丁寧な印象です。
1着だけ購入した場合の価格もビッグヴィジョンの方が安いです。(2着購入の場合は、グローバルスタイルではコンビ価格が適用されるため、その場合はグローバルスタイルの方が安くなります。)
そして初めてのオーダーであれば、今回指摘したような点も、もしかしたら気にならないかもしれません。
そういう意味で、最初のオーダーでちょっといい生地をスーツを作ってみたい方は、試してみても良いかもしれません!
また機を見て自分のスーツを紹介しますね!