革新のテーラーを日本で!ティモシーエベレストロンドンのスーツ攻略


(出典:http://timothyeverest.jp/)
三越伊勢丹を除くと、札幌のマルイと大阪の阪急にしかないTimothy Everest London(ティモシーエベレスト ロンドン)。

ご存知の方はスーツに対して一定の関心や想いがあるのではないでしょうか。

改めてにはなりますが、このブランドは、秀逸なカッティングテクニックを持つサヴィル・ロウ伝説のテーラーTommy Nutter氏の下で4年間修行したニュービスポークテーラーのTimothy Everest氏によって創業されました。

伝統的なサヴィル・ロウのブリティッシュ仕立てを守りながら、鮮やかな色使いと美しいスリムなシルエットが象徴的です。

日本での展開は大賀株式会社がライセンス契約して行っており、パターンはティモシーエベレストのものをベースにし、日本で縫製を行っています。

こうした海外のテーラー系ブランドを日本に持ってくることで、国内縫製となることを非難する声もありますが、実際に着てみると着心地は充分です!

よほどのこだわりが無ければ、目くじらを立てなくても良いのではないかと思います。

今回はそんなティモシーエベレスト ロンドンのスーツについて、既製品・オーダーともに徹底解剖します!

目次

ブリティッシュなシルエットが基本


(出典:http://timothyeverest.jp/collection/suit-34/)
前述の通り、スリムでスタイリッシュになってはいるものの、伝統的なブリティッシュシルエットも残しています。

腰の部分を絞ることで、相対的に胸板の厚みを強調するメリハリがある男らしい姿になります。

ビジネスパーソンに必要な頼もしさを印象づけるには良いでしょう。

3種類のモデル展開

ティモシー エベレスト ロンドンでは主に3種類のモデルが用意されており、細かく見るとシルエットが異なります。

  • E9 (ベーシック)
  • E3 (ワイドラペル)
  • E8 (肩パッド無し)
  • となっています。それぞれについて説明しますね。

  • E9
    • E9はティモシー エベレスト ロンドンのベーシックなモデルです。前述のブリティッシュなシルエットで、肩も構築的なものになります。
  • E3
    • 基本的にはE9と同じですが、こちらのモデルの方がラペルの幅が広くなります。ガッチリした体型であったり、顔の大きさが気になる方はE3の方が全体のバランスがとれるでしょう。

      え、まだセンスに頼ってるの?論理で再現できるスーツの着こなしでも触れましたが、顔の大きな方はラペル幅を広げることで、相対的に顔を小さく見せることができます。

  • E8
    • こちらは肩パッドを無くしたイタリアンテイストなシルエットになるモデルです。

      肩パッドがなくなることで重さが軽減される為、着ていてラクなのはE8でしょう。

      ただし、E9やE3と比べるとカッチリとした印象は薄れます。

    いずれのモデルを選ぶかは着心地や好みによるかと思いますが、イギリスのテーラーブランドなので、E9やE3を選んでみるのも良いでしょう。

    既製品の価格帯と仕様

    ティモシー エベレスト ロンドンでは既製品も取り扱っています。

    使われている生地別に価格は以下のようになっています。

  • CANONICO ¥79,000
  • Arthur Harrison ¥89,000
  • Tollegno ¥89,000
  • Clissold ¥89,000
  • 葛利毛織 ¥99,000
  • ティモシー エベレスト ロンドンでは、既製品であってもどの製品も、芯地はフル毛芯となっており、接着芯を心配する必要はありません。

    もちろん、春夏用に軽い作りにする際には必要に応じて接着芯も使うようです。

    また、襟の作りは全て一枚襟になっていました。アイロンでじっくり人の首の形に合うように曲げる工程を経た作りの為、長時間着ていてもジャケットの重さを感じづらく、着ていて疲れにくくなります。

    ちなみに既成品にプラス¥5,000するだけでパターンオーダーに変えることができ、より身体に合わせることができます。

    オーダーの場合の価格帯と仕様


    (出典:http://timothyeverest.jp/pattern_order/)
    既製品をベースしたオーダーの場合は、既製品の価格の+¥5,000ですが、生地やモデル等を1から選ぶオーダーの場合は価格帯が異なります。

    オーダーの分類はパターンオーダーにあたります。前述のモデルをベースに、採寸結果を基にサイズを調節していきます。

    パターンオーダーは着丈や袖丈等の縦の調節が基本となりますが、ウエストの絞り等の横の調整もある程度はできるそうです。

    最終的な仕上がり価格の大半は選ぶ生地で決まります。各生地の価格目安は以下の通りです。(掲載は一部です。)

  • Tollegno ¥115,000〜130,000
  • CANONICO ¥125,000〜
  • JOHN FOSTER ¥110,000
  • WOOD HEAD ¥110,000
  • SAVILE CLIFFORRD ¥140,000
  • KYNOCH ¥170,000
  • Harrisons of Edinburgh ¥185,000〜
  • ベストは生地の価格によって異なりますが、だいたい¥17,000〜24,000程度になるようです。

    ちなみにこのように生地から選ぶパターンオーダーにした時にのみ、+¥50,000で選べるモデルがあり、仕立てもランクアップするそうです・・・が、非常に強いこだわりがない方(オーダー初心者の方は特に)は、正直そこまでする必要はないとのことです。

    なんだか百貨店クオリティのその先へ!カシヤマでのオーダースーツ攻略のWebサイトに載っていない最高級仕立ての時に似ていますね(笑)

    さて、詳細デザインについてです。

    ベントはセンターベント、サイドベンツ、ノーベントから選ぶことできます。

    袖ボタンは並びつけか、+¥5,000で本切羽にすることができます。イタリアンの象徴たる重ねつけにはできないようですね。

    ポケットについては、ノーマル、スラントから選ぶことができ、英国調を演出できるチェンジポケットは無料でつけることができます。

    裏地については、総裏、背抜きどちらも選択することが可能です。

    前述の通り、ティモシーエベレスト ロンドンは大賀株式会社が自社工場で縫製している為、この他にも比較的幅広くカスタマイズに対応していただくことが可能です。

    納期は3〜4週間とのことです。

    購入・オーダーに向けた準備

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    え、まだセンスに頼ってるの?論理で再現できるスーツの着こなし

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    胸板を厚く見せつつも絞りがきいたキレイなシルエットは一見の価値アリですので、店舗にアクセス可能な方は是非一度試着してみてください!