(出典:https://www.zerbino.info/item/slacks.php)
半年ぐらい前にオーダーして、ずっと紹介してなかったんですが、実はZerbino(ゼルビーノ)で、ひと工夫したスラックスをオーダーしていたんです!
かなりお気に入りの出来に仕上がってきましたので、遅ればせながらご紹介します。
Zerbinoが取り扱ってるオーダーの全容については、圧倒的技術で着心地抜群!仕様と価格から見たゼルビーノのオーダースーツ考察をご覧ください。
目次
オーダー内容
ざっとまとめると・・・
こんな感じでオーダーしました。
ダブルのモーニングカットってなに?という方もいるでしょう。
基本的にモーニングカットというのは、タキシード等のフォーマルシーンにおいて
シングル裾で用いられる仕様です。
しかし、このモーニングカット、裾の前より後ろの方を長くすることで足を長く見せる技術なんです。
「これをダブル裾でもやっちゃえば足長効果も期待でき、ビジネスシーンやカジュアルシーンにも適しているんじゃ?」というのを実現してしまうのが、ナポリの職人たち。
これはナポリの職人の間で受け継がれ、一部の粋人だけが知る仕様となっています。
・・・しかし、これ。ゼルビーノのLuxury Lineだとできちゃうんです。さすが日本最高峰の工場。
加えてLuxury Lineの場合は、職人のアイロンワークによって、人間の脚の稼働に合わせてS字に湾曲させて仕立てています。
この辺もナポリのサルトリアの技術が上手く活用されてるわけですね。
ナポリの仕立ての裏技については、オーダーを100倍楽しむ!王様の仕立て屋に学ぶ本場のナポリ仕立てにまとめていますので、ご興味のある方は是非!
気になる価格については、¥40,400!やはり価格は結構しますが、座りやすさ、動きやすさは抜群です。
ちなみに今回は完全に私服用としてオーダーしたので、色もブラウンですし、裾丈も短めになっています。
飽くまで仕立ての良さを伝える用として記事にしていますが、ビジネス用としてオーダーする場合は、色柄を無地のグレーやネイビー等が良いでしょう。
仕上がったスーツのご紹介!
今回は特にブランド生地ではないので、ブランドタグ等は載せませんが、発色もキレイで英国らしくしっかりとしたウール生地です。
正面から見るとこんな感じです。
初めてクラシックなツータックにしました。
ツータックというと、ご年配のイメージがあるかもしれませんが、テーパードで腿から裾にかけて細くすることで、時代錯誤感を無くしています。
また、英国生地ということで、英国由来のインプリーツ(内向きのヒダ)にしました!
オーダー時のポイントとゼルビーノの位置付け
さて、ゼルビーノのLuxury Lineの特徴とオーダー時のポイントをお話します!
まず、良いスーツとして押さえるべき重要なポイントは①フィッティング、②生地、③仕立ての3つです。
ゼルビーノはいずれにおいても優れていますが、特筆すべきは③の仕立ての良さでしょう。
詳細は後述しますので、まずは①のフィッティングからご説明します。
ゼルビーノはパターンオーダーを採用していますが、一般的なパターンオーダーと比べると調整できる箇所が多くあります。
②生地については、店舗に出ていないものを含めると1億種類ほどあるそうで、ビジネスシーンに適したものは勿論、私服用に遊びのきいたものまで揃っています。
今回はまさに私服用のスラックスとしてのオーダーですね。
生地の価格については、今回のように仕立てのランクをLuxury Lineにした場合、+¥14,000となります。
スーツの場合は+¥40,000ですので、スラックスだと比較的Luxury Lineに挑戦しやすくなるかもれませんね。ただ、決して安くはないです(笑)
③の仕立てについては工程別(採寸⇒型紙選出&微調整⇒カッティング⇒縫製&アイロンワーク)にもう少し詳細に見ていきましょう。
採寸については、一般的なパターンオーダーと比べると採寸箇所が多く、丁寧です。
あまりオーダー経験がない場合には、クレームの原因になるのでそこまで多くの提案はしないそうですが、オーダー初心者でもしっかり提案してもらえます。
詳細にこだわり無ければ、「ビジネスシーンで利用できるもの」ということだけ頑なに主張すれば充分です。
次に、型紙選出&微調整については。パターンオーダーの宿命ですが、既に用意されたものから選ぶことになりますが、裾をダブルのモーニングカットにできる等、仕様は一流です。
生地のカッティングは、パターンオーダーの為、採寸結果に合わせて規格通りに裁断されます。
フルオーダーで技術あるカッターが対応する場合は、人間の身体の動きや体型の変化も勘案した裁断を行いますが、そういったことはさすがに期待できません。
縫製は今回のLuxury Lineの場合は、マシンメイドが基本ですが、国内最高峰の工場で作られています。
アイロンワークについては、前述の通りS字になるように職人による手作業で実施されています。
・・・というわけで、スラックスにおけるゼルビーノのLuxury Lineの特徴をまとめると、
かなと思います。
ゼルビーノのLuxury Lineスラックスはどんな人向き?
スラックス単品でオーダーする場合は、本当に趣味の範囲になります。
ジャケットと比べると、Custom LineとLuxury Lineの差は感じにくいかもしれないので、ひたすらに履き心地を追及したい方のみにオススメします。
Custom Lineでも十分、他のテーラーよりも遥かに良い履き心地を実現できるので、スラックスを仕立てる場合、大半の方へはCustom Lineをオススメします。
今後も積極的に様々なテーラーでオーダーして、ご紹介したいと思いますので、是非Feedlyの登録やTwitterのフォロー、noteの応援も宜しくお願いします!