千葉県の木更津にある三井アウトレットパーク木更津が増床を繰り返す等、近年話題のアウトレットモール。所によってはスーツを取り扱うお店も立ち並びます。
たとえば、前述の三井アウトレットパーク木更津で言えば、ゼニアやダンヒル、HUGO BOSS、Paul Smithといったブランドのアウトレットストアがあるんです。(他にも多数メンズスーツを取り扱うブランドストアあり)
こうなると、「お得に高級スーツが手に入るのでは…?」という考えになってきますよね!
そこで今回はスーツ購入におけるアウトレットモール活用法をご紹介します。
目次
よくある失敗と2つの原因
アウトレットモールでスーツを購入する場合、何も考えずにいるとほとんどの方は失敗します。
失敗とは、買ったスーツが結局自分に合っておらず、ブランド名があるだけの残念スーツになってしまうことを意図しています。
買った本人が気づいていれば反省もできるのですが、気づいていないケースも多々あります。
本人はドヤ顔で高級スーツを着ているけど、周りからは「あ・・・(察し)」みたいな状況は避けたいですよね。
せっかくこの記事を読んで頂けたのであれば、ご説明する点にご留意頂けると損はないと思います。
さて、アウトレットモールでのスーツ購入に失敗するのには、大きく2つの原因があります。
それぞれについて説明していきますね。
そもそも良いスーツが何かを分かっていない
ここでいう良いスーツというのは、何もブランド名や生地、製法等といったややこしい話ではありません。
シンプルに自分の身体に合っているかどうかです。
あなたの身体に合っていないのであれば、ブランドがどこであれ、生地がどんなに高級であれ、ただの残念スーツです。
身体に合っているというのは具体的にどういうことかはあなたはなぜ残念なスーツを購入してしまうのか?一流を作るスーツとはをご覧頂ください。
リンク先の記事ではビジネスシーンでの着用を想定して書いておりますが、プライベートで着ることのみを念頭に置いていたとしても、最も重要なのは身体に合っているかどうか、です。
そこを外すとカッコよく着こなすことはできず、言葉を選ばずに言うと、二流臭漂う残念スーツになってしまいます。
アウトレットモールでも一流ブランドのスーツ購入を考えているということは、良い意味で自分の見られ方を気にされている方だと思います。
一流として扱われるためには、やはり外観は重要です。
そしてその外観を整える場合はシルエットが重要なポイントになります。スーツ購入の際には常に「身体に合っているか」という観点を主軸に置きましょう!
購入が目的化している
「購入が目的化している」とは、どういうことでしょうか。これはビジネスでも起こりがちな手段の目的化のことを意図しています。
本来、何かを達成するという『目的』があり、その達成に向けて『手段』があるにも関わらず、いつの間にか『手段』を実行すること自体が目的化している…なんてことビジネスシーンでも散見されますよね。
これをアウトレットモールにおけるスーツ購入の文脈に直すと、『目的』は「自分の身体に合うスーツを本来の価格より安く手に入れること」になります。
そしてその目的達成の『手段』が「アウトレットモールでの購入」でしょう。
それにもかかわらず、基本的に遠隔地にあるアウトレットモールまではるばるやって来ると値段に目が行き、いつの間にか元が取れる様、「購入すること」自体が『目的』化してしまうケースがよくあります。
こうして購入したスーツは結局「自分の身体に合う」という部分が欠落してしまった残念スーツと化します。
失敗を防ぐための重要な問い「お得ってどんな状態?」
され、そんな失敗を防ぐためには、自分に問いかけるべき事があります。
それが「お得ってどんな状態?」です。つまり目的に立ち返るということです。
目的は何だったかと言うと・・・そう。「自分の身体に合うスーツを本来の価格より安く手に入れること」です。
「なんだ、そんなことか」と思われるかもしれませんが、これに立ち戻るだけで、失敗は大いに防げます。
むしろ「身体に合うスーツを選ぶ」ができていれば、アウトレットモールで購入しているので、ほとんど必然的に「本来の価格より安く手に入れること」は達成できるはずです。
実際のアウトレットモール活用法
それでは、重要な問いを押さえたところで、実際にアウトレットモールに足を運んだ際の動きについてです。
お店選びは・・・自由です!
まず、アウトレットモールのようにブランドベースで店舗に足を運ぶ場合、本来は自分に合ったスーツの形を事前に分かっている方がベターです。
形とはブリティッシュ、イタリアンクラシコ、アメリカントラッドのどれかということです。ココを押さえると、より着こなしに差が出ます。
・・・が、イタリアンの流れも強いですし、そんな小難しい事よりも自分の身体に合わせて良ければ欲しい!と思うのがむしろ普通かなとも思いますので、ココは一旦無視してしまっても構いません。
気になる方のみなぜあの人はカッコいいのか?差がつくスーツ・ジャケットのポイントをご覧頂ければ、詳細をご紹介しています。
そんなわけで、とにかく気になるお店に足を運びましょう。それがゼニアでもダンヒルでも構いません。
アウトレットとはいえ、高級ブランドの店舗にはカジュアルな洋服ブランドよりも高価な雰囲気がある為、若干入りづらさはありますが、あなたは購入を検討している立派な顧客の為、堂々と入って問題ありません。
どうしても入りづらい場合は、たとえば三井アウトレットパーク木更津であれば、BEAMSやUNITED ARROWSもあり、スーツも取り扱っているので、まずはそちらから挑戦してみると良いと思います。
スーツ選びの際忘れてはいけない『試着』と『お直し』
さて、入店したらスーツのコーナーに行き、お好きな色や柄を選びましょう。
ちなみにビジネスシーンでの活用を想定しているのであれば、色はネイビーかグレー、柄は無地が細めのストライプが適切です。
普段使いやオシャレとしての活用を想定しているのであれば、お好きなものを選んでください!きっとたくさんの種類があるはずです。
色や柄が選べたら、値段を確認!予算内でしょうか?
予算外ならば、あまりほいほい買わない方が帰宅後の後悔は当然防げます。
予算内ならば、必ず『試着』しましょう。試着してみて「身体に合っているか」の確認が必要です。
確認方法は前述のあなたはなぜ残念なスーツを購入してしまうのか?一流を作るスーツとはに記載しておりますので、ご確認ください。
さて着た瞬間にパーフェクトに身体に合っていることはほとんどないと思います。
欧米のブランドは骨格的に肩が後ろについている欧米人を想定して作られており、骨格的に肩が前についている日本人とはシルエットが異なるからです。(ちなみにPaul Smithは日本展開用に、肩を前にして作っているようです。ブランド選びの際のご参考に!)
そういった骨格の違いからお直しが必要な箇所が出てくるかと思いますので、上記リンクの記事で自分の身体に合っているかを確認しつつ、店員さんにどこまで『お直し』できるかを確認してみてください。
慣れるまでは、めんどくさく感じるかもしれませんが、この『お直し』無しに既製品を買うのは残念スーツへの片道切符です。
ただし、アウトレットモールのお店自体では『お直し』を請け負ってくれない場合が大半だと思います。
ではどうするか?三井アウトレットパークではどこの店舗であってもお直し用のお店があるはずですので、各ブランドの店舗で採寸して頂き、その採寸情報を持ってお直し用のお店に向かいましょう。
たとえば木更津ではreparera、多摩南大沢・入間ではMom’s Reform等があります。
その他全国の店舗でもこのようなお直し用のお店があるはずです。(三井アウトレットパークの場合、公式サイトから自身の店舗を選ぶ⇒グローバルナビから「ショップを選ぶ」を選択⇒「カテゴリで探す」の中から「サービス」を選択して「検索する」をクリック⇒お直し用のお店がリストに登場!)
しかし、それでも自分に合わない時には・・・
さて『試着』し、『お直し』でどれくらい直せそうかを店員さんに聞いたところ、結局自分の身体には合わなそうな場合があるかと思います。
また、アウトレットモールで探す場合、そもそも自分の身体に近いサイズのが既に売り切れて置いていないケースもあるかと思います。
そんな時にはどうすればよいのでしょうか?
ここで失敗を防ぐための重要な問い「お得ってどんな状態?」です。
購入自体が目的ではないですよね?どうしても身体に合ったスーツがない場合には残念ですが、購入は我慢しましょう。
他のお店に行ったらあるかもしれないし、次に来た時には別のスーツで気に入ったものがあるかもしれない。
それくらいポジティブで良いんです。
というより1つのスーツへの固執は失敗の元になります。
身体に合ったスーツがなくても良い!その他お得に購入できるアイテム
スーツの購入には身体に合わせる必要がありますが、そこを気にしなくてよく、よりアウトレットモールのメリットを出しやすいアイテム。
それがタイピンとカフリンクス(カフスボタン)、ネクタイ等の小物です。
これらは自分がなりたいイメージに合っているのであれば、購入してしまって良いと思います。(購入自体が目的化しないように注意は必要です!)というよりむしろアウトレットモールはこういった小物の購入をメインにした方が結局失敗も少なく満足いく買い物ができるというのが個人的な感覚です。
ブランド名自体に強いこだわりがないのであれば、スーツはいかに身体に合っているかベースで購入するほうが得策なので、アウトレットモールに固執しなくても良いでしょう。
アウトレットモールは上手く付き合わなければ浪費するだけの場所になってしまいますので注意が必要です。
今回「購入の目的を明確化した上で臨む」という姿勢を主軸にお話しましたが、こうしてみるとスーツ購入はなんだかビジネスに似たところがありますよね。
また、え、まだセンスに頼ってるの?論理で再現できるスーツの着こなしでもご紹介しましたが、スーツには明確なルールもあります。
ルールが明確であるからこそ論理的に適切な解が出しやすく、センスは不要です。
こういったことを踏まえると、実はデキる左脳派ビジネスパーソンは楽しんで購入できるのがスーツだとも言えます。