あなたの周りにもそんな方がいるのではないでしょうか。
生まれ持った抜群のルックスでオーラを放つ方もいるかもしれませんが、そんなのは少数派。
身にまとうものや、顔付きで印象は操作できます。
「いやいや、仕事実力あってのオーラだろ!」と思われるかもしれませんが、実は逆なんです。
ふろむださんの書籍、人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっているで話題になった「錯覚資産」という言葉をご存知でしょうか。
簡潔に言うと、何かプラスの印象を与えるものがあると、それに引きづられてその他の部分も好評価を受けやすいという話です。
心理学的にはハロー効果とも呼ばれますが、評価している側が、ひいき目で見てしまっていることに気づかないことがポイント。
あなたがデキると感じている方も、あなたが無自覚のうちに何かに引っ張られてそう感じているのかもしれないということです。
人は思い込みの中で生きており、無意識のうちに何かのフィルターにかけて物事を見ています。
スーツの着こなしでデキる印象を与えることで、仕事自体も評価されやすくしてしまいましょう!
目次
でも、大半の人はスーツのことなんか分からないんじゃ?
スーツで印象を良くする!とは言っても、大半の人はスーツのことなんか知らないよ!というご意見もあると思います。
実際私もテーラーや百貨店、量販店の店員が言う「こちらの方がクラシカルな印象に〜」や「エレガントは雰囲気に〜」といった言葉は信用していません(笑)
いや、フツーの人が他人のスーツ見て「ああ、なんてクラシカルなんだろう〜」なんて思いますか?
100%思わないですよ(笑)
では、スーツの着こなしをよくすることに意味ないかというと、そういうわけでもありません。
相手からすると「理由は分からないけど、なんだか良く見える」という状況を作るのがポイント。
スーツは正しい着こなしが明確にルール化されている上に、そのルールに従うことで論理的に好印象を与える着こなしが可能なんです。
オシャレに興味がなくても、関係ありません。
理系の方や左脳派の方はワクワクしてきますよね。
大事なのは左脳的に勝負すること
私のように少し斜に構えてしまう方は、ファッション誌を手に取ると疑問がつきないのではないでしょうか?
これがNGの着こなし!と紹介した10ページ後や、次月号では、海外セレブが同じ格好をしている・・・なんてことありますよね(笑)
しかも編集者が「さすがの上手いハズし方!」みたいなコメントをしていたり(笑)
いや、ハズしってなんだよ!NGじゃなかったのかよ(笑)ってなりますよね。
それでは、結局着ている人のルックスだけで決まるという話になってしまいます。
これでは全く再現性がないですし、こういうの見ると「だからファッションって分からないんだ」となるんですよね。
(図②Mezzoforte Loungeのポジショニングとビジネスパーソンにおける左脳勝負の重要性)
私自身がそういう思いをしているので、Mezzoforte Loungeでは、左脳で解が出せて、且つビジネスで使える範囲を取り扱っています。
感覚的で再現性のない右脳的なオシャレは、ビジネス上での信頼獲得には一切繋がりません(アート系やクリエイティブ系の仕事は除く)。
コンサル、弁護士、投資銀行といったプロフェッショナルサービスはもちろん、固い業種になればなるほど、左脳的に着こなしを解き明かすことが鍵になるでしょう。
シンプルに押さえるならポイントは大きく2つ
論理的に正しく、好印象を与える着こなしで押さえるべきポイントは簡潔に言うと次の2つです。
- あなたの身体に合っていること
- 落ち着いた色・柄になっていること
どちらも、あなたはなぜ残念なスーツを購入してしまうのか?一流を作るスーツとはにて図解していますので、詳細はそちらをご覧ください。
身体に合っているとは?
ちなみに身体に合っているというのは、一言でいうとシワが極力ない状態を指します。
直立した状態で、前後左右にシワがほとんどない状態が理想です。
これはスラックスの裾丈にも当てはまる為、お店で長さを聞かれた際にはハーフクッションをオススメします。
裾丈は既製品でもオーダーでも必ず聞かれるけど、よく分からないからと店員に任せがちですよね。
対処法を、知らないのに結局聞かれる…パンツの仕上げの種類と対処法にまとめていますので、ぜひご覧ください。
他にも、オーダーの場合には、ラペルの幅や、ボタン位置の高さなんかも聞かれたりします。
これはどう攻略すべきでしょうか。
どちらも簡単で、ラペルの幅については、意外と知らない?スーツを着る上での基本で図解している通り、ネクタイの大剣の幅と合わせればOKです。
しいていえば、顔の大きさが気になる方は、太めのラペルや襟が大きいシャツを選ぶことで、視覚効果で小顔に見せることができます。
逆に小顔の方は、細めのラペルに襟が小さめのシャツを選ぶとバランスが整います。
しかし、あまりラペルを細くすると、ホストや若者の私服ジャケットのようになってしまいますので、信頼感を出すという意味でも標準的な8cm幅程度を選んであげると良いでしょう。
さてボタン位置については、高くすることによって相手の視点が上にいく為、身長が低く見えないというメリットを享受できたりもします。
オーダー時にモデルが選べる場合にはブリティッシュモデルにするとボタン位置が高いことが多いため、身長を気にされる方は検討しても良いでしょう。
落ち着いた色・柄とは?
色・柄については、シンプルに考えれば非常に簡単。しかし、深く考え始めるとどこまでも難しい箇所かと思います。
合う色というのは、中高生の美術でも習った色相環で知ることができます!
(出典:https://acctpro.co.jp/archives/1110)
すごく簡単に言うと、隣合っている色(同系色)や、反対色・補色は合うよ、というだけです。
ただし、既出の図の通り、「論理的にはオシャレだが、ビジネスではNGな着こなし」という状況はあります。
たとえば、赤と緑は補色関係にありますが、商談の相手が赤のスーツに緑のネクタイで来たら、フツーにドン引きしますよね(笑)
ビジネスシーンでスーツに使える色は落ち着いた暗めのネイビーとグレーと限られています。(よく勘違いされていますが、黒は冠婚葬祭の色なのでNGです)
そのため、ネイビーかグレーをベースに論理を組み上げていくと、好印象を簡単に作り出せます。
たとえば、ネイビーの補色はオレンジになりますが、これをビジネスでも使いやすいようにもう少しトーンを暗めにするとブラウンになりますよね。
(出典:https://shop.dankan.co.jp/)
実際に着せてみると、こんな感じです。
実はネイビーとブラウンの組み合わせ、実はイタリアではアズーロ・エ・マローネと呼ばれ、非常に親しまれているんです。
一般的なスーツを購入して、ネクタイを茶色にするだけで論理的に正しくビジネスにも合った配色にできるので簡単ですね!
一方、無彩色であるグレーのスーツの場合、補色という考え方がありません。
しかし、ご安心を。グレーは基本的にどの色とも相性が良いんです。
(出典:https://www.hitachi-solutions.co.jp/ column/tashinami/color/index05.html)
色が与える印象を参考に、自分が与えたい印象を考え、ネクタイを選んでみると良いでしょう。
プラスαで押さえておくと良いベストの力
(出典:https://www.pinterest.jp/pin/ 569635052852894338/)
最後にプラスαとして、ベストを合わせたスリーピースについてもご紹介します。
ベストを着ている方が「なんとなくしっかりした印象がある」という方が多いと思います。
私もスーツについて何も知らなかった頃から、ベストを着ている方には、しっかりして自信がありそうな印象を持っていました。
結婚式など、正装で着るイメージがあるベストを着用することによる印象であり、これだけでもスリーピースにする意味はあるのですが、実は他にもメリットがあります。
まず初めに気になるお腹周りを隠すことができる点です。
ベストで覆い隠しているので、気になるお腹周りもスッキリと見せることができます。
もう一つは、脚を長く見せることができる点です。
同じ身体に合ったベストを着た場合、ベストの丈でベルトが隠れる為、腰の位置をある程度ボカすことができます。
つまり脚が始まる位置がわからなくなり、脚が短くても誤魔化すことができるんです!
ベスト無しの状態でもスーツの前ボタンを留めていれば、同様の効果は得ることができますが、座っている時はもちろん、立っている時にもボタンは留めない方が実際には多いと思います。
スリーピースにすることで、意識しなくても脚長効果を享受できるというわけですね。
ちなみにベストの丈については、ベルトが隠れる程度で、且つベストの一番下のボタンを空けた際にベルトのバックルが少し見える程度が最適です。